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スワジランド Swaziland >>関連項目一覧


アフリカ南東部のスワジ人の国。立憲君主国。東側はモザンビーク、他は南アフリカ共和国と接し 2国の間にある。
正称はスワジランド王国 Kingdom of Swaziland。イギリスの保護領(1907-)から1968年独立。 首都ムババネ。

バンツー系に属するスワジ民族(人口の84%)、ズールー人(10%)、トンガ人、シャンガーン人が居住。人口114万(2006年)。
公用語は英語とスワジ語(シスワティ語)である。

国土面積1万7364平方キロメートルの45%は白人(人口の2%)所有地。 賃金労働者約9万4000人(労働人口の3割)の大半は白人農場の労働者。

古代の石器や先住民の岩窟壁画が多く発見されている。壁画はサン民族(ブッシュマン)のものとされる。
16世紀にバントゥー族が南下、一派の農耕民のスワジ人が定着 、1815年ソブーザ1世が統一王国を建設。近隣のズールー民族と争うこともあった。
息子ムスワジ王は1840年ころ勢力圏を拡大、スワジランドの基礎を築いた。 同じく1840年代白人が到来し、1875年即位したムバンドゼニ王から土地所有権、 鉱産物採掘権を得た。
第一次ブーア戦争終結後の1881年のプレトリア協定によって、 海への出口を欲するトランスバール政府がスワジ人の領土の一部併合をイギリスに 認めさせたが、イギリスは1884年のロンドン協定によって残余の地域でのスワジ人の主権を承認。
1902年イギリスはスワジランドを正式に保護領化。スワジの伝統的支配を 残しながら間接統治した。1960年代後半の独立要求にイギリスは1968年9月6日独立を認めた。 スワジランドはソブーザ2世を君主とする立憲君主国となった。

1982年8月、在位61年を誇ったソブーザ国王が死去、後継者をめぐって王室の内部抗争が 表面化したり、1973年以来政党活動が禁止されていたが民主化運動が開始されたりした。

1996年1月、スワジランド労働組合連合(SFTU)は、1973年から継続している 国家非常事態宣言の撤廃、王制の廃止、複数政党制に基づく民主政治の実施を 要求しゼネストを実施。国王は、新憲法の起草、政党活動禁止の 見直しを約束、民主化に向けて動き出したようだが、2011年、国王の贅沢に憤った退任要求デモが発生した。


参考文献
・日本大百科全書 (執筆者:林晃史 小学館)
・アフリカを知る事典 (平凡社)
・日本国語大辞典 (ジャパンナレッジ)
・大辞泉 (JapanKnowledge)
・ランダムハウス英和大辞典 (ジャパンナレッジ)

 
関連項目一覧
アフリカ 【文化地域項目】
ンクワラ 【アフリカ南部:スワジ民族】

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