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アズリエル Azriel >>関連項目一覧


バビロンで預言者エゼキエルが視たという四頭の獣、4人の天使のひとつ。他はハニエルHaniel、カフジエルKafziel、アニエルAniel。これらの名はカバラの重要書「ゾーハル」(輝きの書)に記されているようだ。

聖書では、「おのおの4つの顔、4つの翼 顔の形人の頭のごとし 右には獅子の顔、左に牛の顔また鷲の顔 おのおのまっすぐ霊の運ぶところへいった」、「恐ろしきほど高き」4つの輪、車輪が天使たちとともにいき「まわりにあまねく目あり」などの記述がみえる。

また黙示録第4章では、「御座の前に玻璃(はり)の海、御座の中央とまわりに活物(いきもの)ありて 前も後ろも数々の目にて満ち足り 第一の活物は獅子のごとく 第二、牛、第三、顔の形、人、第四飛ぶ鷲のごとし 4つの活物6枚の翼、翼のうち、外数々の目 昼も夜も絶え間なく言う 「聖なるかな、聖なるかな、昔いまし、今いまし、のち来りたまう、主たる全能の神」と記述されているのがこの天使のようだ。

また、これらエゼキエル書の4重の天使は「生き物Hayoyh」と称される。東西南北に顔むけていて、文字を頭に戴いて天からやってきたのだとも、またカバラの古典「ゼーフェル・イェツィラア」では、彼らは世界創造のためにアルファベット22文字とともに用いた十個の数だともいう。
福音書書家は、4重の天使「生き物Hayoyh」の4つの顔に象徴をあてはめた。
マタイ ときに髭たくわえた人の顔 キリストの人性
マルコ 獅子              〃 王位
ルカ  子牛              〃 犠牲
ヨハネ 鷲               〃 飛翔する霊


 
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