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ゴウン 五蘊 ごうん GOUNN >>関連項目一覧


仏教用語で、一切のものは5つのものからなるとする。または人間の存在を構成する要素。五陰(ごおん)とも。 「五つの積集」の意味。
サンスクリット・梵語のスカンダ skandhaの漢訳語。
漢字の「蘊」は集まりの意味。[うんちく(蘊蓄)、もずく(海蘊)等]

いっさいの存在を構成する五つの要素のこと。色・受・想・行・識。
色蘊(しきうん)-物質的、身体的なものとして[対象を構成]
受蘊-印象・感覚作用
想蘊-知覚・表象作用
行蘊(ぎょううん)-意志などの心作用として[能動性]
識蘊-対象を識別する作用[認識する働き]


色-客体:客観的なもの
受・想・行・識-主体:主観的なもの
に分類し、なお両面がひとつの集まりであるとする思想、仏教哲学。
有情の物質、精神の両面にわたるもの。因縁によって生ずる有為法。 また心身環境のこともいう(五陰という場合こちらの意味合いが大きいか)。


『太平記』-二・長崎新左衛門尉意見事 「五蘊化成形。四大今帰空」

『仮名草子』-夫婦宗論物語「五うんは仮の友、旅客の主、六趣を指して中有に生を求む」


なお韋駄天のほうのスカンダ skanda とは関係無いようである。

参考資料
日本国語大辞典 〔精選版〕 1
・日本大百科全書 (執筆者:三枝充悳 小学館)
・大辞泉 (JapanKnowledge)


 
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