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ダビデ David >>関連項目一覧


サムエル記に記述のある、ユダヤの伝承の王。ソロモンの父。最初はユダの王、次にイスラエルの王となった。 後にエルサレムを中心とした国家をつくる。 紀元前BC966年まで王位についていたようだ。シオン山にダビデの墓とされているものがあるという。
名前の意味はヘブライ語で「最愛の、いとしい」。

サウル王に傭兵として雇われた。彼は羊飼いだったので、ゴリアテと戦う時、剣と鎧を身につけたが、 慣れてないのでうまく歩けなかったいう。

投石器でペリシテ人の巨人ゴリアテを倒し最初の大手柄をたてた。石で倒した後、ゴリアテの剣で首をおとした。 ゴリアテを打った石は5つを拾ったものが1つになった。5つは神、アブラハム、イサク、ヤコブ、アロンをあらわすという。

羊飼いの少年の頃、石で4頭のライオンと3頭の熊をしとめたという話や レエムという怪物を山と間違えて登り、降りれなくて困ったところを神に助けられたという話も伝わる。

別の話では楽器を奏でるのがうまく、強く、勇敢な男、戦人で賢明、姿が美しいともいう。

音楽家、詩人で聖歌の作り手であったというのは、それを思わせる話が伝わっている。 サウル王を神の霊が襲うたび、ダビデが竪琴を奏でると悪霊は離れ心が安らいだという話、また王と祭司の役割をひとつにし、 儀式の舞踊に加わり舞ったという。

ある物語では、神殿の基礎を作るため工事をしていて、地表から2000フィート()のところで大きな陶片を見つけた。 陶片は声をあげ、持ち上げないように言った。深淵を覆っているという忠告を無視し、持ち上げると水がほとばしり、 地上を覆うかと思われた。 アヒトペルの助言で、陶片に神の名をきざみ淵になげこんで、水はひいた。大地がひからびるかもと思うほどひくので、ダビデは 水かさがあがるように願いを込めた歌「水かさのあがる歌」15編つくったという。 ゾハルの記述には人間の振る舞いによって陶片が地界の水を制御する能力が左右されるという。

サウルの死後ダビデが王になった。クレタ人、ペレティ人の職業軍により権力を維持し、軍事力を背景としていた。 その後北のイスラエルが分裂し、その地のサウルの後継者イシュバアルが殺されるのを待ち、その後イスラエル の長老たちがダビデに北の王位授与を申し出た。統一国家でなく別々に契約した2つの国家の王だった。 職業軍の傭兵に封土をあたえるため異民族征服を繰り返した。



英語などの人名Davidデーブ、ダビッド、デイビッドはこのダビデ由来のもの。

2012年、イスラエルの新ミサイル迎撃システムは「ダビデ・スリング」と命名された。

 
関連項目一覧
英雄 【大項目】
ユダヤ 【文化地域項目】

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