幻想世界神話辞典 〜
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アンブロシア Ambrosia >>関連項目一覧アムブロシアー、アンブロジアなどとも。 ヘレネス(ギリシャ)神話で、神餐、神の食物、不死の食物とも。神酒ネクタルと共に神々に供される。 ティタノマキア(ゼウスたちオリュンポスの神々とティターン神族の戦い) の時、女神ガイアの助言にしたがい、ヘカトンケイル(百腕巨人)にアンブロシアとネクタルを供して 味方にした。 アンブロシアとネクタルは神々の力、生命の源ともいえるもののようである。 人間であれ、ニンフであれアンブロシアの力で不死の神のようになれるようである。 黄金の盃にいれたステュクスの水に偽誓をした神々は、即座に息絶えて倒れ、1年間生命を失う というが、その間アンブロシアとネクタルをとることができないという。 レートーがアポロンを産んだ時、テミスがすぐにアンブロシアとネクタルを与えた。 またアポロンが素手でライオンと格闘する女傑キュレーネーに子を産ませた時も ヘルメスがホーライと女神ガイアの元へつれていき、赤子の唇にアンブロシアとネクタルを滴らせ、子供を不死の神にするだろう とケンタウロスの賢者ケイローンが予言していた。 ゼウスとマイアの息子ヘルメス神が子供の頃いた洞窟の隠された部屋にはアンブロシアとネクタルが満たされていた。 人間でも神でもない女精ニンフもアンブロシアを摂り、その長命で神々と時間をともにする。 その生命の長さは270年の4倍の3倍の9倍の10倍だという。 女神デメテルはケレオスの子デーモポオーンの身体にアンブロシアを塗り神々の一人のように育てていた。 途中で両親がその様子をみてしまうことがなければずっと。 ソーマやアムリタなど、神々の特別な食事、霊薬、永遠の生命、不老不死になる食物・飲み物・薬などの伝承は世界各地にみられる。 余談だが2009年の映画「レイトン教授と永遠の歌姫」では永遠の生命に絡んだ謎と不老不死王国「古代アンブロシア王国」というこの 不死の神食の名前がでてくる。 参考資料 ・ギリシアの神話─神々の時代 カール・ケレーニィ：著 植田兼義：訳 中公文庫 関連項目一覧
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