幻想世界神話辞典 〜
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イルマタル >>関連項目一覧スオミ(フィンランド)の叙事詩カレワラに出てくる。原初の世界の大気の乙女。女神といってもいいだろう。彼女の体によって世界の創造が完成した。 また、原初の詩人、英雄ワイナモイネンの母である。 彼女は原初の世界の無限にひろがる大気の中を孤独に漂っていた。そのはるか下には海があり、ある時イルマタルは海に舞い下りた。 よせる浪の白い泡がイルマタルの体に当たり、波間を漂う内に子供を宿した。700年が経ち子供が生まれない苦しみに、泣きながら至高神ウッコに祈った。 すると、一羽のスズ鴨が巣をつくる場所を海の何処にも見つけられないでいたのを、イルマタルの海面から少しでていた膝を見つけ巣をつくった。 6個の金の卵と7個目にの卵を産んだ。3日間、卵を抱いていたが膝が熱くなるのを感じたイルマタルがゆすったため卵は波間に落ち砕けてしまった。そしてカラの上側が天に昇り大空に、下側が大地に、黄身は太陽、白身は月になり暗闇を照らした。カラの斑点は星々になり、黒い部分は雲になった。 イルマタルが波間を漂っているうち陸地に近づき、手の触れたところが岬に、脇腹の触れたところが岸辺に、足を伸ばすと、頭の向きを変えると入り江ができ、そうして世界が完成した。 関連項目一覧
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