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リンドブルム Lindwurm (ドイツ) リンドワーム Lindorm(デンマーク) >>関連項目一覧


ゲルマンの伝承におけるドラゴンの名称。意味は「リンデン樹の下の蛇」。

デンマークの民話で結婚して最初の夜が明けたときベッドに「子供ができない」と記された不思議にあった王妃が、 ある老婆から日没に皿を庭の西北に裏返して置いておき日の出の時取ると紅白のバラの花が咲くから、 赤いバラを食べれば男の子、白なら女の子ができる。ただ2つ食べてはいけない」という話を聞いて試したが、 バラがあまりにもおいしかったので2つとも食べてしまった。すると月満ちて生まれてきたのが一匹のリンドワームだった。

戦争から帰国した王は驚いたが、「あなたが私の父と認めないなら、あなたも城もたたきつぶす」と脅された。 さらに妻がほしいというので他国の王女を迎えるが寝室に入るなり食べてしまう。2人目も同じことになり、 2つの国から娘を殺されたと戦争になってしまう。3人目を要求されて王は断ろうとするが、「あなたも城も叩き潰す」と 言われ、仕方なく羊番の娘を迎えることにした。

娘は竜王子の妻にされると聞き、悲しんで森を歩いていると、一人の老婆に出会い、事の次第を話すと、助言してくれた。 老婆の言う通り、10枚の肌着、灰汁の桶、ミルクの入った桶を用意してもらって寝室へ行き、王子に肌着を脱ぐように 言われた時、竜王子にも皮を脱ぐように言い、王子が9枚皮を脱ぐと、もう脱ぐ皮もなく、血みどろの肉の塊のようになった。 さらに、娘は老婆に言われた通り、小枝を灰汁に浸して、王子の体を激しく打ち、ミルクの中で洗い9枚の肌着でくるみ 腕に抱き眠った。朝、目をさますと王子は美しい青年になっていた。



ワーム、ブルムはドラゴン系モンスターなどの名称に非常に多く使われている。

 
関連項目一覧
ゲルマン,北欧 【文化地域項目】
ドラゴン,竜 【大項目】
ワーム 【ブリテン(イギリス):ドラゴン,竜:蛇】

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