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ガイウス・ユリウス・カエサル Gaius Julius Caesar
(英語読み ジュリアス・シーザー) >>関連項目一覧
ケーザルとも。古代ローマの将軍・政治家。神官の経歴もある。(生没紀元前BC100-BC44) 7月13日生まれ。
神の名前が月につけられていた古代ローマで、皇帝の名前をつけて現代まで残るのは偉大な人物の証拠であるだろう。
コンスル(執政官)から、三頭政治、ガリア戦争平定での経済力、政治力の増大を経て、
ポンペイウスに嫁した娘ユリアの死(BC54年)、クラッススの戦死(東方パルティア遠征 BC53年)で、第1回三頭政治も崩壊し
独裁への道を進む。BC48年末に1年任期の独裁官になり、のちに10年任期、最後は終身の独裁官となる。
「カエサル」は、のちにローマ皇帝の称号となり、
ドイツ皇帝の「カイゼル」や
ロシア皇帝の「ツァーリ」の語源になった
7月July ジュライ、はこのカエサルの名前がついている月。
(ローマでは神の名が暦の月につけられており、多くの皇帝が自分の名前を神のごとく暦の月に残そうとしたが
今も残っているのはカエサルとアウグストゥスのみである。
たいていは死後、速攻で消された)
カエサルは、女神ウェヌス(ヴィーナス)の後裔であることを誇りとするパトリキ系の名門の出。
ただカエサル家自体は名士の祖先がおらず、第一級の名門には属さなかった。
BC49年1月7日の元老院の最終決議(非常事態宣言)に対して、カエサル
は兵を率いてルビコン川を渡った。
「Alea jacta est! 賽(さい)は投げられた!」
(事ここに至ったうえは、結果はどうなろうとも断行するほかはない)
などの故事名言を残しつつ戦った。がんばれルビコン。
イタリアに侵入し、ポンペイウスに全権を与えた元老院保守派との内乱に突入。
内乱での勝利の結果、単独支配者となり、世界帝国的な視野のもとで社会的、政治的な変革を行った。
彼にはアレクサンドロス大王を志向するところがあったらしい。
しかし、共和政ローマの伝統を踏みにじるものとみなされ、
ブルートゥス Brutus(ブルータス) [生没 前85-前42 自殺]
を首謀者とする共和政護持者たちに元老院議場で暗殺された(BC44年3月15日)。「ブルータス、お前もか」
略史
ポンペイウス・クラッススと第1回三頭政治を結成した。
ガリアを平定、独裁者となる。ローマ文化をヨーロッパ内陸部にまで広めた。
共和派によって元老院内で暗殺。共和政ローマの伝統を踏みにじるものとみなされた。
著書
『ガリア戦記』
『内乱誌』
*雄弁家、文人としても有数の人物だった
(その他の著述[演説の草稿、
書簡、パンフレット等]は散逸して現存しない)
なおBC45年1月1日からは太陽暦(ユリウス暦)を採用した。洋の東西を問わず、大国家の権力者は暦をいじくるのが大好きである。
あるいは権力者の重要な仕事であり、政治権力を誇示する行為でもある。
余談だが、現代の日本でも「ひかりカエサル」(NTT)、「邪帝ガイウス」(遊戯王カード)、
「シイィイイッザアアァァアアアアアァ!!!」などカエサルに由来するものがみられる。
参考資料
・日本大百科全書 (執筆者:長谷川博隆 小学館)
・ランダムハウス英語大辞典
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