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おふろ(風呂) bath >>関連項目一覧世界各地に古代からみられる、入浴設備、浴場。 おもなものに ・テルマエ thermae (公衆浴場 古代ローマ) ・ハンマーム(公衆浴場 中世イスラム〜現代) ・銭湯 (公衆浴場 江戸期頃1500年代から?) ・サウナ (フィンランド 文献には16世紀から) などがある。 風呂のタイプは、蒸気浴、熱湯浴、あるいは蒸気・湯の併用、冷水浴などがある。 人間も動物と同じく本能的に体を清潔にする行動をとる。 古来、水浴びが最も普遍的であったはずである。 (しかし乾燥している高山地帯などでは清潔なので入浴の習慣がない場合もある) トイレと違い、必ずしも住居に設備化されなかったのは、 水や燃料の供給の問題があっただろう。富裕な立場のもの、または都市文明的な設備である。 北欧のサウナ小屋、ロシアのバニア小屋も、昔は複数世帯で利用したのは同じような理由があると思うが、 寒冷地であるためか、温帯地域よりは必要性がやや高かったかと思われる。 高貴な者が使う浴室や、公衆浴場では、トイレと違い、必ずしも家神等の関連、神聖なものや伝承文化とは 関連性が薄いようである。 しかしながら、古代においては宗教的儀式と結びついたものもみられ、 また沐浴など神聖な儀式や行為の前には身を清める習慣もみられ、入浴という行為自体は神聖なものと 無関係ではない。 お風呂に関する伝承としては、日本の「あかなめ」、ロシアの「ヴァンニク(バンニク)」という 風呂場に現れる妖怪、精霊のたぐいや、イスラムのハンマームでは一番湯には美女の妖精(ぺリ、パリー)が映るとか 、なかなかに怪しい空間であるようだ。フィンランドのサウナは神聖な場所とされるという。 古代 ・スキタイ人の風呂 ヘロドトスの著述による記録で紀元前BC5世紀頃。 テントでの焼き石による熱気浴。植物による煙も用いた(大麻の種)。 葬儀のあと身を清めるためのものらしい。 ・イヌイットの風呂(古代〜現代?) カシムという「男の家」(半地下型)で、普段の住居であるが儀礼もおこなわれ、風呂をたてるの儀礼のため。 風呂の一ヶ月前から女性を遠ざける。閉め切った部屋で囲炉裏の火を大きくし、発汗浴をする。 汗を十分かくと屋外の雪や水にとびこみ冷やす。 ・アメリカ先住民族 テントか半地下型家屋での、火だけの熱気浴か、焼き石による蒸気浴。儀礼的なもの。 ・シュメール人の風呂 沐浴室 ・インド ・中国 ・日本 ・ベトナム ・アフリカ > 参考資料 ・ 風呂とエクスタシー―入浴の文化人類学 (平凡社選書) ・ お風呂の歴史 (文庫クセジュ) ・世界大百科事典(平凡社) ・日本大百科全書(小学館) 関連項目一覧
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