幻想世界小辞典 〜
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アウラク国の物語●関連項目一覧● (ベトナム) 昔、アウラク国という国があり、アン・ズオン・ブゥオン(安陽王)という王がいた。ある時、亀の姿の神キム・クイが現れ、城を建てるなら階段は螺旋にするよう告げられた。その通りにすると堅固なコーロア城ができた。 また、亀の足の爪を与えられ、言われる通り弓をつくると一矢で千人を倒す強力な弓ができた。 この頃、アウラク国を侵略して悩ませていたタウ国のチョー・ダ王は、堅固な城と強力な弓に攻めあぐねた。 仕方なく、平和を望むアン・ズオン・ブゥオンと休戦し、息子チュン・トゥイ(仲始)をアン・ズオンの娘ミィ・チャウ(媚珠)に嫁がせた。それはチョー・ダ王の策謀で、息子に弓の秘密を探らせるためだった。 狩りでアン・ズオン・ブゥオンが留守の間、チュン・トゥイは妻のミィに弓のことを聞き出し、こっそりすりかえた。その後、チュン・トゥイは理由をつけてタウ国に帰ってしまった。帰るとき、妻のミィ・チャウに「もしまた戦にでも なったら、どうやっておまえを探せばいいか」と聞くと、鵞鳥の羽の着物の羽を落としていくから、それを目印にするようにいった。 チョー・ダが戦を仕掛けてきたが、弓があるので安心していたアン・ズオン・ブゥオンだったが、弓がすりかえられていて、逃げざるをえなかった。 すると亀が現れ「お前の娘のせいで負けたのだ」と告げた。 夫の裏切りを知り、ミィ・チャウは悲しんだ。アン・ズオンは自分の娘を斬り殺し自殺した。約束していた目印を追ってやってきたチュン・トゥイは妻の無残なありさまを見て、ミィ・チャウを丁重に葬り、自分も池に入水して果てた。 ミィ・チャウは死んで真珠になったといい、チュン・トゥイの死んだ池で洗うと真珠の輝きが増すという。 関連項目一覧
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