幻想世界小辞典 〜
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射落とされた太陽と月 ●関連項目一覧● (中国四川省・ミャオ(苗)民族) 原初の世界、天神グロは鉄塊をもっていた。グロはこの真鍮を鍛えた。花のような火花が、平たい石の下から出て、生きている数個の月になった。 地神グロングは銅塊をもっていた。鉄を鍛えた。花のような火花が、黒石の下から出て、生きている数個の太陽になった。 女性の太陽、男性の月、数多かった。 大地は焦げて埃となり、天は乾いた。 大地全体が乾いて埃となり天は破片となった。 地神グロングは我慢できず、ヌディ・ムバに、このことを伝えた。 ヌディ・ムバは海の中に桑の木が1本残っているのを見て、木を切って弩の矢を作り、ヤング・ヤンに与えた。 ヤング・ヤンは3度山の頂上へ矢を射た。女性の太陽達が死んで、種子として1つ残された女性の太陽は怖れに怖れた。男性の月も震えに震えた。 太陽も月もでてこなくなったので、虎が呼びかけた。声大きいが出てこなかった。雄牛も3度呼んだが太陽は出てこなかった。 雄鶏が3度時をつくった。女性の太陽が、天の端から出てきた。 雄鶏が、もう一度、3度時をつくった。男性の月東端から出てきた。 グロは雄鶏の労に報いるのに桑の木でつくった櫛だけしか持っていなかった。 雄鶏は櫛を持ち運ぶことはできたが頭につけられなかった。櫛は歯を上にして雄鶏の頭にささった。そして今も雄鶏の頭の上にある。 関連項目一覧
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