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花見。日本の伝統行事。春の風物詩といえる。主として桜の花を観賞するため、野山に出て飲食し遊ぶ、楽しむ行事。 桜の咲く時期は地域で異なるが3月から4月、5月と桜が咲いていれば行われる。桜ともども、多くの日本人に愛されている行事である。

「花より団子」はお花見の実情によく使われる言葉で、花より飲み会、宴会の場であることを喜ぶ人も多い。

もともとは、農事の開始に先だつ物忌みのため、 屋外に臨時のかまどを設けて飲食する行事であったという。
山遊び、磯遊び、三月場(さんがつば)、ひいな飯、かまこ焼きなどともいう。これらについては後述する。

古代、中世においては貴族や武家の間で行われたが、近世には大名も町人も、花見弁当や酒器を持って山野に繰り出した。 都市近郊の社寺境内、広場、堤などには、人工的に桜を植えて「桜の名所」をつくりだし、 江戸では品川御殿山、飛鳥山、向島、上野、浅草、小金井などが名所であった。

その後も次々に名所ができ、行楽の花見は広がり、 現代も花見の行楽は人々に楽しまれている。

もともとの風習といわれるものだが、岩手県上閉伊(かみへい)郡の「かまこ焼き」は3月3日の行事で、子供たちが10人前後の組をつくり、 川原にかまどを築いて煮炊きをして一日中遊ぶ。他の組のかまどを荒らす遊びもある。
多くの地方で三月節供の料理に蛤(はまぐり)の吸い物を添えるのは、磯遊びで蛤をとって食べた名残である。 屋外での炊事が簡略化されると、家で料理したものを重箱に詰めて持って行くようになったという。

参考資料
・日本大百科全書 (小学館 執筆者:井之口章次)


 
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