幻想世界神話辞典 〜
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クダキツネ くだきつね クダ狐 >>関連項目一覧たんに「クダ」とも。日本の伝承。憑き物、といわれるもののひとつ。犬神、イズナなどと同じもので呼び方が違う、といわれることも。 オサキ、オサキ狐といわれるものと酷似する。 くだ、は古語ではくどい、わずらわしい、の意だが、このクダが同義かはわからない。 民俗学者・中村寅一氏とによれば 「クダ狐云うのは鼠とイタチの間位の大きさで、白い毛になったのが一番上等とされてゐた。 目がクリクリして丸くて大食で繁殖力が速かつた為、子供の多いのをクダの子のようだと云ふ言葉が残ってゐる。 食物は味噌と油揚が好きだとされてゐて、クダにつかれた家では味噌が悪くなつた。 クダが人につくと行者を頼んでくる。行者は主に御嶽講の行者で中座と云ふ仲介者を連れて来た。 そして何故其人についたかを問答してその要求を入れてやると離れたが、離れた後では着物の縫い目に毛が残ってゐた。 又クダは行者が京都の加茂の宮から受けて来たとも云ひ、或時は諏訪に七十五両で売ってゐた家もあつたと伝へられる」 等、つかれると病気になる、食事の仕方がおかしくなったり、騒いだり、行者に頼んでクダを離すと死んでしまうとも。 クダはそんなものに憑かれないと力んでるものに憑き、恐れているものにはあまり憑かなかったという。 またクダ使いの家は嫌がられ、クダ使いの者が死ぬとクダが散って、付近に妙な病気が流行するともいう。 食物を十分与えていれば富をもたらすが、疎かに扱うと逆に災厄となるようである。 天保14年(1843年)の「駿国雑志」(駿河の地誌)に「くだ」という獣がいて、鼬(イタチ)のようで、味噌を常食する。生け捕り 飼いならすと金銀衣食自在になるという。また「くだつかひ天下の大禁にして、刑をまぬかれざる」と記述されている。 関連項目一覧
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