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アルフレッド大王 Alfred the Great >>関連項目一覧エィルフレッド王。イングランド、ウェセックスWessexの王。生没849-899年(在位871-899年)。エセルウルフ王 Ethelwulf (生没?-858年 在位839-855年)の子。3人の兄の後を継いで王となった。 名前は「エルフの忠告者」の意味。古英語でalfは「エルフ elf」、redは「counsel 助言、相談」 (アングロフランス語、さらにラテン語由来でconsilium[con-共に+ -siliumとること=相談]で「賢い助言者」といった意味) 異教徒デーン人の侵攻に対抗して南イングランドを統一。領土を確保。アングロ-サクソン諸法律を集大成し、 学校をおこすなど学芸、教育の振興をおこなった。 ベーダ、オロシウス、ボエティウスなどラテン書英訳など文化的な業績もある。英訳を奨励、自らも翻訳にあたった。 サクソン文芸、アングロ-サクソン文化の最盛期ともいわれる。 当時デーン人の侵入が激しく、 ノーサンブリアからイースト・アングリアにかけてデーン人の定住を許し、 ウェセックスも脅やかされていた。兄のエセルレッド王 Ethelred (在位865/866-871)を助けて奮闘し、即位後も全サクソン人の期待を集めて異教徒 デーン人と戦った。キリスト教信仰も厚かったらしい。 イースト・アングリアのデーン人王グスルムGuthrum(?-890)が攻撃的 で、戦況はアルフレッドに不利だったが、878年エディントンで反転攻勢、チップナムで 協定を結んでようやくグスルム王の進出を阻んだ。 886年にロンドンからデーン人を追いだし、優勢な状況でにグスルム王と協定。 その協定によってデーン人との境界を確定し、 デーン人の支配地域下にあるサクソン人の生命、財産を防衛することに成功した。 その後も騎士軍や民兵の編成、海軍の創設に努めてサクソン国家の防衛体制を固めた。また州制を 整えて行政組織を整備し、従来のサクソン法典を集大成した法典を編纂し、 全イングランドに適用されるべきものとして国家統一の気運を進めた。学校やラテン書の翻訳事業も行った。 890年ごろには 「早期アングロ・サクソン年代記」が編纂された。サクソン民族国家意識の高揚がみられる。 899年10月26日死去。 アルフレッド大王には様々な伝説が残る。文芸の振興に力をいれただけあって詩などにからんだ伝説・逸話や 火時計(ロウソクを用いたもの)の改良、「アフィントンの白馬」を刻んだ、などがあるようだ。 筆者はアルフレッド大王が老婆の家でパンを焦がす話に、なぜか鉢の木を連想してしまう。 参考資料 ・ 図説 妖精百科事典 (東洋書林) ・ アルフレッド王の戦い (C.ウォルター・ホッジズ:著) ・日本大百科全書 (執筆者:富沢霊岸 小学館) ・大辞泉 (JapanKnowledge) ・日本国語大辞典 (JapanKnowledge) ・eプログレッシブ英和中辞典 (JapanKnowledge) 関連項目一覧
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