幻想世界神話辞典 〜
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ネコ 猫 ねこ (英語キャット cat) >>関連項目一覧世界各地で、犬とならんで古代から人間といっしょに生活してきた、飼育されてきた動物。 (イエネコ家猫のことで、野生のヤマネコとは区別する) 最も古い飼育の記録としては古代エジプトなどが有名(紀元前BC1500-前1300年代の墓の記念碑に描かれたネコがある)。 同時に神としても祀られた。(神聖な猫は「マウ」というらしい) 古代エジプトでは神聖な動物であり国外への持ち出しは禁止だったらしいがフェニキア人が持ちだしたらしい。 イエネコの祖はリビアヤマネコを家畜化したとされる。 ・シャム猫(タイ 歴史古い シャムの書物に紹介されている) ・コラット(タイ アユタヤ王朝頃誕生か。別名シ・サワット[幸運の猫]) ・バーマン(起源不明 伝説ではビルマの高僧ムンハーのもとにあらわれたシンハという名の白いネコ起源とも。 ビルマの聖猫とも呼ばれ寺院の守護神と大切にされてきた) いくつかの品種と歴史起源的なもの ・ペルシャ猫(ペルシャ[現アフガニスタン] 16世紀以前?) ・マンクス(イギリス マン島原産 さまざまな伝説があるらしい) ・シャルトリュー(1558年書物記録有 フランスのシャルトリュー派修道院僧侶が作ったらしい) ・ブリティッシュショートヘアー(古代ローマ人が持ちこんだ起源説 ネズミ退治に重宝) ・アメリカンショートヘアー(1620年メイフラワー号でアメリカに連れて行かれた飼い猫が起源とされる。ネズミ捕り用) ・スフィンクス(名前があれだが、1966年カナダで突然変異から繁殖された品種。無毛に近い) ・三毛猫(日本) 猫は太古から人間に人気がある。一方で悪いイメージもある。知恵や魔力があると考える点では同じといえるだろうか。 ベトナムには十二支に猫年がある(他の物語では、ネズミに騙され十二支に入れず、鼠を捕る起源が説明される)。北欧神話にも猫がでてくる。 日本の最も古い記録は8世紀のものだという(平安初期 宇多天皇の日記『寛平御記』884年(元慶8)中国から光孝天皇に ネコが献上されたとある)。日本へのネコの渡来は 奈良時代(710-784)の初期に中国から仏教の教典を運ぶときに、ネズミの害を防ぐため船にネコを乗せたのが最初といわれる。 日本の猫の短い尾の 突然変異の遺伝子は西暦1000年頃中国から渡った猫がもっていたようだ。ジャパニーズボブテールは海外で人気らしい。 『枕草子』では愛猫が五位の位を得たという記述が (「上に候ふ御猫は冠[こうぶり]得て命婦[みょうぶ]のおとどとていみじうをかしければ」) 日本でもよくしられる十二支動物の由来物語では、猫は悪くないがネズミにだまされて、遅れてしまい12匹に入れなかった。 オチとして「だからネズミは猫に追いかけられる」というわけである。 近代、星座に「ねこ座」を追加したヨーロッパの天文学者がいた。猫好きおそるべしであるが、残念ながら学者の死後、なかったことになったようだ。 ヴァイキングはネズミ捕りに猫を船に乗せたという。 犬は狩猟や番犬としての役割があったが、猫はネズミとりに用いられたことが大きいのだろうか。農耕社会、食物を蓄えるところには 飼われたようだ。げっし類は歯がのびるのでなんでもかじるため、ネズミの害をうけては困る貴重品があれば、そこにもネコが重宝されただろう。 フランスの品種シャルトリューはネズミとり用のネコとして何世紀も大切にされてきたという。 品種ロシアンブルーはロシア北西部のアルハンゲリスク港から1860年に船乗りがイギリスに連れてきたらしい。 船乗りが連れてくる、船に乗って渡ってくるという話が目立つ気がするのはネズミ捕りのせいか、猫好きの人のせいなのだろうか。 猫は長い船旅で人の心を癒してくれるに違いない。 猫に関した伝承・信仰 ・古代エジプトでは様々なものをミイラにしたが、遺跡から何千もの、ネコと餌としてのネズミのミイラが発見されている。 ・ペルーの先住民(インディオ)の社会では山の神の使いのうちでもいちばん重要な精霊がとる姿がネコだと信じられている。 ・ヨーロッパ ネコは妖術信仰と結び付き、これに絡んだネコ殺しの風習が各地でみられ、とくに黒ネコは魔性の力が宿るので魔女の変身、 使い魔とされた。 ・ヨーロッパ 北欧神話 トールが持ち上げかけた猫 (実はヨルムンガンド大蛇だった) ・ヨーロッパ グリマルキン grimalkin 年取った雌猫,意地悪ばあさんの意味も。GRAY+malkin ・ヨーロッパ 九尾の猫 (長生きするとなるらしい 9回生まれ変わった、9個の魂、魔女の9回の変身とか。9が上限らしい) ・タンザニアのカグル 人々はネコをイヌと並ぶペットとして飼っているが、ネコの愛液が人を殺害する強力な邪術の材料になると信じ警戒している。 ・日本:沖縄(一部) 家で死んだネコは家人に災いをもたらさないよう、木の枝から首吊り状態で葬り、特別な呪文を唱えなければならなかった。 ・日本 怪談に三毛猫が多い 各地で、一貫目近くになると猫は化けるといわれている ・日本 年経た猫 尾が2つの怪物「猫又」「奥山に猫又といふものありて」(『徒然草』)、1233年(天福1)南都に猫又が現れて一夜に7、8人の死者が出た(『明月記』)等。 ・日本 舟乗りなどは、三毛の雄猫を珍重して航海の守り神としている ・日本 風習 猫随神(ねこずいしん):三重県松阪市で、12月8日にネコに御馳走をする ・日本 民話 猫檀家:貧乏寺の飼い猫がその呪力によって檀家を増やし、恩返しをする ・日本 全国的に葬式の際にネコを遠ざける風習 死体の上に刃物を置いてネコが近づくのを防ぐのは、ネコが火車となって風雨をおこし、棺を空中に巻き上げるから ・ケニア ドゥルマ社会 ネコはあらゆる獣のうちでも、人間と同じようにきちんと埋葬せねばならない唯一の動物とされる。 ・黒猫が横切ると不吉(ジンクス) ・猫は死期をさとると家からでていき人知れず死ぬ(ジンクス)*弱った猫は人目をさけ物陰にひそむせいか? 猫には女性的なイメージ強く、多くが女神や女性の魔物である。妖艶、 いやらしいようなイメージを人間は想起うるらしい。伝承や関連後もちょっとエッチな要素がままみられる。 猫が関連した語は様々ある。 猫舌(ねこじた) 猫だまし 猫車 猫の目のように変わる 猫パンチ キャットウォーク キャッツアイ プッシー pussy (ネコを表す幼児語 俗語で女性の陰部) キャット・ナインテールズ cat-o'-nine-tails 9本の縄をつけた鞭 (体罰のむち打ち用)「九尾の猫」の意味で、ムチの跡が猫のひっかき傷に似るので。 日本では2月22日が、にゃんにゃんにゃん で猫の日である。 神話ではないが思考実験的題材として「シュレーディンガーの猫」がある。 (オーストリアの物理学者E・シュレーディンガーが考案した量子力学に関する思考実験で ラジウムのα粒子放出で毒ガスが発生する装置を猫とともに箱に収め、 α崩壊の半減期を経過した後に猫の生死を問うという量子力学的な効果を巨視的な現象に 結びつける際に生じる奇妙さを指摘したものとして知られる) 猫は日本のサブカルチャーでも人気の ある動物である。猫耳メイドなど重要な要素となる。 「万能文化猫娘」などの作品もある。最近では「夏目友人帳」のニャンコ先生も人気があるようだ。 関連の猫神、猫の怪物などの項目を末尾に載せる。 ※詳細は追記 参考資料 ・ 世界の猫カタログ BEST43 ・広辞苑 ・世界大百科事典 (執筆者:小島瓔礼(ネに豊) 平凡社) ・日本大百科全書 (小学館) ・日本大百科全書 (小学館) ・大辞泉 (JapanKnowledge) 他 関連項目一覧
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