幻想世界神話辞典 〜
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動物 >>関連項目一覧この項目では神話や民話にでてくる動物についてとりあげたい。 人間の生活に深くかかわる生き物たちはいろいろな形で物語に登場する。 生活の糧を与えてくれる家畜、人間に危害をくわえる猛獣、独特な姿や能力が人間の想像力をかきたて、 または比喩として起源説話や寓話に取り込まれた身近な生き物たちなど、非常に興味深い。 また、ゾディアック・ベルトの12星座や、干支、トーテム、特定の禁忌に関わる動物の集合といった考えが 世界各地にあり、興味深い。 12支と12星座も共に暦、方位、時に関連し同じ数字での区切りや主に動物が割り当てられているなど共通点が おもしろい。星座も動物が多いし、 12支もアジア各国で若干違うなど、やはり文化圏と動物との関連性は一考の価値がある。(十二支は英語で アジアン・ゾディアック等といわれる) アジア、北アフリカ、スラヴ、ヨーロッパ等通して、古代世界の神話で多くみられる牛。 やはりアジア、ヨーロッパで英雄物語にはかかせない馬。 特異な姿が恐怖や畏敬の念をおこす蛇。 自由な飛翔へのあこがれ、鳥。 など、様々な動物を表記し、関連する伝承への閲覧の便をはかりたい。 【 牛 】
【 馬 】 脚が多い=速い、また空が飛べる、といった伝承が各地にみられる。 マジャール(ハンガリー)には「6歩で60マイル進める6本足の駿馬」がでてくる物語がある (黒竜フェルニゲシュ参照 少し劣る5本足の馬もいる) 脚の数については3本足の天空を駆ける馬(ワステュルジ参照)などが珍しいかもしれない。 三国志にも一日千里を駆けるという赤兎馬など名馬が多くでてくる。 血のような赤い汗をかくという優れた品種らしい汗血馬も伝説的である。 重要な機動力だった馬が人間は大好きなようである。また英雄物語を彩る小道具的に名馬も必需品であるようだ。 いまでもヒーローが格好良いバイクや車に乗るのもこの伝統であろう。 ※以下の表記での「天馬」は翼の有る無しにかかわらず天を駆ける馬。
【 山羊 】 山羊も人間の生活と関わりの深い家畜で、羊などと比べると乳や肉などのランクは低いが、 より険しい山地でも牧畜できる、荷役できるなど利点もある。 ヨーロッパの神話伝承では山羊は多くみられる。神の盾アイギス(イージス)は山羊の皮だし、赤子のゼウスを養ったのはヤギである。
【 蛇 】
【 犬 】 犬はなぜか地獄と関連したものが多くみられる。「番犬」という役割で犬になっているのかもしれない。
【 鳥 】 最大級の大きさを誇る鷲や、黒い羽毛が印象的な烏(カラス、ワタリガラス)、美しい白鳥、その他鳥にまつわる伝承も多い。 また北半球の高緯度地域に共通してワタリガラスが神話上、重要な立場にあることがおおい。 タカ(鷹)、ワシ(ワシ)はその大きさ・威容からか、空の王者、神の鳥など特別視されることが多い。 アボリジニの伝承ではヒクイドリは神の化身である。またトレス海峡諸島域にすむ人々にはトーテムとして崇拝されている。
【 猫 】 猫は太古から人間に人気がある。一方で悪いイメージもある。知恵や魔力があると考える点では同じといえるだろうか。 ベトナムには十二支に猫年がある。
【 狼 】 →大項目「狼」 スラヴ地域では戦士が狼の毛皮のベルトをまくことで狼の力を得られるという伝承があったようだ。
【 熊 】 アジア・ヨーロッパの特に中緯度から高緯度の地域で神聖視された伝承がみられる。 ブリテンのアーサー王の名前は「熊」に由来する語。 アイヌや東北アジアで熊を神とする伝承がみられる。朝鮮半島にも熊女が民族の始祖を生む神話がある。 北欧の狂気にかられた戦士ベルセルクは「熊皮のシャツを着た者」の意味。
【 魚、水棲哺乳類 】 海の生き物や魚も生活との身近さ、食料、また海や水辺の神秘性から様々な伝説がみられる。 日本のナマズに関しては「地震」を参照。 バハムートやマツヤ(ヴィシュヌの化身)、聖書でヨナを飲み込む魚など。 うなぎ:ヤシの木の神様(タヒチ) →ウナギ(鰻うなぎ)
【 複合された動物 】
【 その他 】
モリアオカエルの卵塊:広島、安芸方面ではこの卵塊をみつけると縁起がいい、延命のこぶくろ、といわれている。 カマキリの卵のう:中国では子宝に恵まれるといって縁起がいい。 【 植物 】 世界樹の伝承(ユグドラシルや白ホームの木、天まで届く木)や生命の木の伝承などがみられる。 ヤドリギ(パナケア、ミストルティン)、オーク(樫)、リンゴの木、桃の木、松の木など神聖視される草木は多い。 またヤシ、ガジュマル、マングローブ、バオバブなど精霊が宿る、魔力をもつ、とされる木も多い。
関連項目一覧
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