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シャチ[ホコ] 鯱 しゃち[ほこ] >>関連項目一覧日本の伝承にでてくる。トラに似た頭、ハリネズミのように鋭いとげのある皮、ひれがあり、 人をかみ、老いると鮫魚になるという、想像上の魚形海獣。 これをかたどった、宮殿、楼門、城郭などの屋根の大棟の両端に取り付けられる瓦や金属製の飾り物を「しゃちほこ」といい「しゃち」 はその略。漢字では「鯱鉾」、また「鯱」一字で、しゃちほこ、しゃち、と両方読みがある。 名古屋城天守閣上の金のシャチホコが有名。 シャチホコは 雌雄一対をなし、海にすむところから防火の効があるとも。逆立ちをして反り返った姿につくられている。 鴟尾(しび)が変形したものという説もある。 いかめしくこわばった形状により、「しゃち(ほ)こだつ」「しゃち(こ))ばる」 「しゃちばりかえる」などの言葉がある。 実際の動物、海棲哺乳類のサカマタ(マイルカ科)、魚のマツカサウオの異名でもある。 イルカ科の哺乳類のシャチは体長約7メートルのハクジラで、背は黒色、腹は白色。雄の背びれは大きく、直立する。 性質は獰猛。イカや魚類、アザラシ・アシカ・イルカ類を食べ、時には群れで鯨などを襲うこともあるという。 デンマークの学者エシュリヒが21.3フィートの雄シャチを解剖したら胃からイルカ13頭、アザラシ14頭がでてきたという(「鯨の話」小川鼎三:著)。 北米北極圏のイヌイットはシャチも食べる。 南米ペルーではシャチは神として扱われ、豊漁をもたらすという。シャチが波打ち際の獲物を襲う際、邪魔な魚が尾びれではたかれて打ち上げられるのだという。 古代のナスカでも地上絵や壷絵などに、生贄の人間の首を持ったシャチが描かれている。 参考資料 ・日本大百科全書(小学館) ・大辞泉(JapanKnowledge) ・魚と伝説(末広恭雄:著 新潮文庫) 関連項目一覧
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