幻想世界神話辞典 〜
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うなぎ ウナギ 鰻 (英語イールeel) >>関連項目一覧世界各地でみられる魚。姿、形から蛇と類似した伝承、男根との結びつけなどがある。 太平洋諸島地域ではヤシとの関連の伝承がみられる。 日本では夏に特にうなぎを食べる習慣がある。フランス、ドイツ、イタリア、スペインなどでも昔から食用にされている。 日本や北欧スカンジナヴィアでは煙でいぶすことでの香りづけを行う共通点がみられる。 ウナギの生態について末尾に記載。 イタリアなどではクリスマスイブに食べる習慣がある。石造りのいけすにウナギをいれておいたりする。 古代ローマでは観賞用、ペットとして飼っていたらしい。 マオリ ウナギの魔物テ・トゥナ フィジー ウナギ姿の神ナモリワイ フィジー 助けたウナギが人間に火を与えた サモア ヤシの木のはじまり 少女シナの愛したウナギの埋葬した頭からヤシ タヒチ ヤシの木の神(ウナギの顔がヤシの実に似てるという 餌を与える) ※太平洋諸島地域ではヤシは重要な食料であり、また葉など生活用品の材料にもなり、日本でいえば稲・米のようなもの。 ミクロネシア リュキ神(名前、ウナギの意味) 日本 うなぎを祀る(宇名明神[岩手県遠野市]、運難明神[宮城]、三島神社[絵馬 安産]) 日本 雨乞い占い 三島郡二宮神社 白いウナギが現れれば雨、黒いウナギなら降らない 日本 川、海などのヌシ(ぬし主) フィリピン・イゴロット民族 祖先霊(食用にせず餌を与える) マダガスカル 人間の魂が宿る(身分の差で ワニ、大蛇、ウナギの順) ヨーロッパ 悪魔的な性質をもつもの ヨーロッパ 「砂袋の中のウナギ」(つかみどころがない:ことわざ) イタリア クリスマスの時期イブなどに食べる(マリネ、オーブン焼き串焼き カピトーネCapitone大うなぎ) 古代エジプト 創造神アトゥムの聖獣 ユダヤ人は、食べられる物についての規定、カシュルートで、「水棲の生き物はウロコとヒレがあれば食べてよい」習慣なのでウナギは食べない。 (蹄のある4つ脚獣や、鳥、昆虫など、多くの動物に関して規定がある) イタリア語 Un'anguilla アングイッラanguilla スペイン語 Una anguila フランス語 Une anguille ドイツ語 Ein Aal 英語 An eel ヨーロッパウナギは学名はAnguilla anguilla 2011年、ニホンウナギの天然卵が採集された。古代ギリシャでは、アリストテレスは「ウナギは泥の中(土の中)から自然発生する」といい、 プリニウスは「博物誌」の魚の生殖という項目で「ウナギは体を岩に擦りつけ擦り屑が生きてくる。これが彼らの唯一の繁殖方法だ」と述べている。ウナギの成体から 卵がとれないことから想像したようだ。 (クジラ類は胎生と観察しているがウナギに関しては謎だったようだ) またプリニウスは「ウナギの寿命は8年」と述べている。 またヤツメウナギよりウナギの方が皮が厚いといい、ウェリウスの記録を引き、ある市民の少年を罰するのにウナギで打ち懲らしめた、と書いている。 このため罰金は課せられなかったという。 現代のファンタジーゲームなどではイールは魔物、モンスターとして扱われることが多い。 参考資料 ・ プリニウスの博物誌 全3巻(雄山閣) ・日本大百科全書 (小学館) ・大辞泉 (JapanKnowledge) ・eプログレッシブ英和中辞典 (JapanKnowledge) 関連項目一覧
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