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サラマンドラ Salamander (英語サラマンダー) >>関連項目一覧


サラマンダーは英語読み。火中に棲む小さな竜。火の中で再生するという伝承がみられる。
または「博物誌」ではきわめて冷たいので火に触れただけで 溶ける、と。11巻ではピュラリス、ピュラウスタという。 銅を溶かす炉の中に、火の真っ只中にすむという。 これが混同したのでは、とボルヘスは記述している。
サラマンダーは山椒魚(サンショウウオ)のこともいう。再生能力に優れた両生類である。

サラマンドラは肉体が火の中で生きられる証として用いられた。 修辞的効果としてフェニクス(フェニックス)やサラマンドラは詩人に使われた。

La Salamandra fria,que desmiente Noticia docta,...
(わたしはまた識者たちの論駁する冷たいサラマンドラもあえて擁護する・・・)
(ケペードの詩)

12世紀中頃、プレスタージョンのものだという偽造書簡 が流布し、この不思議のカタログめいた内容に サラマンドラのことが書かれている。 要旨は「わが王国はサラマンドラという虫を産出する。火の中にすみ、 繭をだす。女官が紡いで布や衣服を織る。 洗ってきれいにするには火の中に投げ込む。

火で洗う織物はプリニウス「博物誌」19巻4、 マルコ・ポーロ1巻13でも言及されている。後者では物質といってる。 これは火浣布(かかんぷ)のことと推測される。

錬金術では元素たる火の精霊の象徴とされる。以下、ヨーロッパにおいて、一説ではパラケルススが定義したともいう四大元素の精霊
火:サラマンドラ
風:シルフ(シルフィード)
土:グノームGnmes(グノミードGnomide)
水:オンダン(オンディーヌ 英語ウンディーネ)またはニンフ


レオナルド・ダ・ヴィンチはサラマンドラが火をくらい、それで皮を再生すると述べてる。

 
関連項目一覧
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ドラゴン、竜 【文化地域項目】
精霊 【文化地域項目】
ニュート 【ヨーロッパ:エルフ,悪魔】

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