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ライラ、リラ  lyra (こと座、琴座 Lyra the Lyre) >>関連項目一覧


古代の楽器、竪琴。またはヘレネス(ギリシャ)の神話に語られる星座。こと座(琴座)。 七夕や夏の大三角で有名な織女星ベガがある。(下記参照)

楽器としては、「古代メソポタミア・エジプト・ギリシャなどで用いられた竪琴[たてごと]。 共鳴胴に2本の支柱を立て、これに横木を渡して数本の弦を張ったもの」とされるようだ。

英語lyra,lyreは1200頃の記録からみられるようだ。lyreは古フランス語lire、またラテン語lyraはギリシャ語lyraに 由来するという。 ギリシャ語でも不確かな起源の外国語に由来するとされるようだ。

天文・星座のライラ、リラ、こと座(琴座)は、ギリシャ神話で、 アポロンが、息子で琴の名手のオルフェウスに贈った 黄金の竪琴(たてごと)が天空にあげられたものという。
夏の宵に頭上に見える星座で、七夕(たなばた)の織女星ベガが牽牛星アルタイルとともに有名。 青白色の美しい0.0等星ベガが琴を飾る宝石で、4個の星が形づくる小さな平行四辺形が弦を張った部分と見られている。
同じ、星・星座に、東洋では、織姫と彦星の恋物語があり、西洋ではオルフェウスとエウリディケの悲しい物語が あるのは面白い。


ベガ 織姫
「ベガ」は(こと座のζゼータ星とεイプシロン星とあわせて)「落ちる鷲 Al Nasr al Waki」 という意味のアラビア語に由来し、「Waki」が変化した語だという。
ベガとすぐそばにあるζ星とε星の3個の星でつくる「へ」の字形が、翼を畳んで降りてくる鷲に似ているところ からきているという。

ベガの中国名は、機織り娘を意味する「織女」で、 日本名は「織姫(おりひめ)」「棚機(たなばた)」「棚機津女(たなばたつめ)など。
夏の夜空で、わし座α星のアルタイル、はくちょう座α星のデネブと結んで「夏の大三角」をつくる。

ベガまでの距離は25光年。惑星系を生み出す素材となる「原始太陽系星雲」の巨大なガスの円盤がみつかっている。

4月頃、「こと座流星群」がみられる。(2013年は4月22日がピーク)

参考資料
・日本大百科全書 (執筆者:藤井 旭[こと座]岡崎 彰[ベガ] 小学館)
・大辞泉 (JapanKnowledge)
・eプログレッシブ英和中辞典 (JapanKnowledge)
・ONLINE ETYMOLOGY DICTIONARY

 
関連項目一覧
ヘレネス(ギリシャ) 【文化地域項目】
オルペウス(オルフェウス) 【ヘレネス(ギリシャ):歌,竪琴の名手】
アポロン 【ヘレネス(ギリシャ):太陽神】
星、星座 【大項目】
楽器 【大項目】
アルタイル、彦星 【星,星座:七夕】
天の川 【星,星座:七夕】
七夕(たなばた) 【祝祭:星,星座】

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