幻想世界神話辞典 〜
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アプスーapsu、アブズabzu (英語アビスabyss) >>関連項目一覧シュメール、アッカドの神話伝承。シュメールではアブズ(天地創造以前の混沌、奈落、アビス)。 アッカドのアプスーは淡水、深淵の意。 メソポタミアから古代ギリシャに伝わったのか、古代ギリシャではabyssos(a がwithout、byssosはbottomの意でbottomless、奈落) といった。英語でアビス、アビュス。an abyssは奈落の底のこと。 シュメールでのアブズは「イナンナ女神の歌」で、 「ああ、イナンナよ、あなたは暴風に乗って、アブズから>神力<を受ける人」などと表現されている。 アッカドのアプスー(アピスとも)は原初の世界に深く関わっている。太初・原初の真水の海で、時間の誕生とともに存在し 、大地を取り巻き支えていた海。地上に幸福と豊穣をひろめた。また叡智と知識のみなもとでもあった。 アプスは原初の塩水の海ティアマトとまじわりムンム、波、ラームとラハムという最初の夫婦を産んだという。 波からは神の夫婦アンシャル、キシャルが生まれ、この二人からアヌ、エアなど諸々の神々が生まれ天空と大地と地下にすむようになった。 アプスはやがて神々がうとましくなり気が進まないティアマトと謀って神々を殺そうとしたが逆にアプスはエアに殺された。 ティアマトはアプスの復讐をしようとしたが、エアの息子、アプスの海で生まれたマルドゥークに殺され 世界と空ができた。 シュメールでは女神ナンムがアプスの海から掬いあげた土から最初の人間を造ったという。 ギルガメシュ叙事詩ではアプスの底に若返りの植物シーブ・イッサヒル・アメルがあった。 エヌマ・エリシュでは原初の3神で、アプスの従者、執事、助言者としてムンム神がついている。 関連項目一覧
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