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オニ 鬼 おに >>関連項目一覧


本来は死者の霊などの、人に祟り(たたり、タタリ)をする無形の恐ろしいものだったと考えられていたようだ。 または死者の霊。恐ろしい形相をし、人を害して食うという。
名前は「隠(おに、おぬ)」、姿が見えないもの、の意からという。漢字の「鬼」は中国の死者の霊を指す字をあてたもの。 現在一般化しているイメージ、怪力・勇猛・無慈悲で人を喰らい、人身で頭に角、口が大きく牙を持ち、 裸体に皮のふんどしをしたスタイルは後代に成立したものらしい。

また地域によって様々な妖怪が「〜鬼」と呼ばれた。「鬼に金棒」、「鬼の目にも涙」などの言い回しや、 2月節分の行事の「鬼は外、福は内」の掛け声など今も生活の中に名前がみられる。 この時の鬼に豆をぶつけてやっつけるのは、子供心に楽しいものである。
一寸法師や桃太郎などで退治される敵役として有名。

古い記述からみると、奈良時代の日本霊異記では、死霊、怨霊の類とされ、出雲風土記には 「目一つの鬼来たりて田つくる人の男をくふ」とある。今昔物語にもみられ、夜、男が女をさそうといった シュチエーションでやはり喰われてしまう。夜、鬼とはしらずに会い、喰われてしまっているといった話が多く、 朝になると頭、指、手足が残っているといった具合。山伏、僧によってに退治される

今昔物語では「鬼の姿、面は朱の色、円座のごとく広く目が一つ身の丈九尺、身は緑青、目は琥珀ににて 頭の髪は蓬のごとく乱れ身の毛もよだつような感が起こる」、宇治拾遺物語では「身の丈七尺身の色紺青髪蓬のごとく 青く胸骨突出して脛細い」などと記されている。酒呑童子の物語や、鎌倉時代の記述では「髪は夜叉のごとく」と書かれ、 仏教の影響が見られる。室町時代末期頃より角などの記述がでてきたようだ。 太平記には渡辺綱の羅生門の鬼退治の物語がでてくる。この物語でオニを退治した刀が鬼切[丸](オニキリ[マル])である。

日本各地に、鬼の身体の一部とされるものが寺社等にあるが、手足の指は3本となっているようだ。

 
関連項目一覧
日本 【文化地域項目】
セツブン(節分) 【日本:伝統行事:鬼】
オニキリ[マル](鬼切[丸]) 【日本:武器:刀】
ヒャッキヤコウ(百鬼夜行) 【日本:鬼,妖怪】
ムクリコクリノオニ(蒙古高句麗の鬼) 【日本:鬼】

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