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夏至(げし ゲシ the summer solstice >>関連項目一覧夏至(ゲシ)は、狭義では、中国での暦が日本でも用いられたもの。二十四節気のひとつ。 北半球では昼が最も長く、夜が最も短い日。6月21日ごろ。太陽の中心が夏至点を通過する時。 また世界の多くの地域(特に農耕を行う文化圏)では、夏至・冬至・春分・秋分などが重要な時期とされ祝祭などが行われていたり行われている。 昼が最も長い日であるが、ここから日が短くなるため、火祭りなどが行われ、太陽の活力の衰えるのを防ごうという 考えだといわれる。 北半球での話しであるので、伝承・祝祭も北半球中心である。 世界各地の ・中国 夏至節 陰暦などの関係か行事が5月5日の端午の節供との混同がみられる。 「荊楚歳時記(けいそさいじき)」では 「角黍(かくしょ)」:ちまきを食す 「長命縷(ちょうめいる)」:楝(おうち)の葉を頭に挿して、五色の糸を臂(ひじ)に掛けとなした 他キクをとって灰をつくり小麦の虫害を防ぐことも行われた。 ・ヨーロッパ 夏至の行事は広く行われている。国々によって異同があるが火祭が共通する。 ・イギリス 夏至祭 夏至の3日後の聖ヨハネの誕生日に行われている。 夏至の祝い火の周りを人々は踊り歩き、火を跳び越えたりする。酒を飲んで大騒ぎするのである。 火は多く小高い所で焚くので、風上から吹き付ける煙が畑の作物の上を吹くと豊作になると信じられている。 ・フランス プロバンス地方では子供たちが火焚きの薪(たきぎ)を集めて歩く ・ドイツ・プロシア地方 夏至の祝い火は落雷除け、魔法除け、牛疫除けと信じられている ・ケルト 夏の終わりの祭りハロウィンがあるが、近代のストーンヘンジで夏至祭を行うのはあまりケルトと関係ないようだ ・ハンガリー 夏至のころはヘビが跳梁(ちょうりょう)し火祭は蛇を駆逐して作物の収穫を守ってくれると信じる ・ロシア 6月の春を送り夏を迎える祭り 民間の豊作祈願のкрешение кукушки(かっこう鳥の受洗祭)が行われてきた。 (ジヴァ Жива 生命の女神) ・古代エジプト 夏至のはじめの雨は「イシスの涙雨」といわれた。 (ソティス[シリウス星]) ・古代イラン 夏至正月だったようだ。(パールシー暦では春分正月) (ティシュトリヤ[シリウス星]) ・インド 「花の谷祭り」 夏の終わりの祭り パールヴァティー ・北アメリカ 農耕文化でもあり、夏至・冬至・春分・秋分などが重要な時期 現代ではあまり季節感の実感がないせいか、 アメリカのニュースで「the vernal [spring] equinox(春分)の意味がわかっていますか?summer solstice(夏至)と間違えている人も多いようです。 equinox、昼と夜の長さが同じですよ」などと報じていたことがある。 参考資料 ・世界宗教事典 ジョン・R・ヒネルズ:編 佐藤正英:監訳 (青土社) ・日本大百科全書(小学館) ・大辞泉(JapanKnowledge) 関連項目一覧
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